大切な言葉「さりげなさは、宝」
2020年08月24日(月)
日本講演新聞さんからいただいた、
大來尚順著の「訳せない日本語」を読んでいます。
使っているけど上手く訳せない(説明できない)言葉を、
とても分かりやすく説明してくれ、いつも何気なく使っている言葉に、
とても深い思いがあるのだなぁと気付かされています。
その中から一つ、ご紹介します。
「さりげない」
戦時中は、日系二世部隊(第四四二連隊戦闘団)として苦しい体験をされ、
戦後も大変苦労をされながらも庭師として会社を興され大成された、日系二世のおじいさん。
庭師として大成されたコツは、
「依頼された仕事内容よりも、ほんの少しだけ余分の仕事をしてあげること」
だったそうです。
何か見返りを期待した行為ではなく、
もう少し庭の手入れをしてあげたいと思う素直な気持ちに従った行為でした。
結果的に、これが多くのお客さんからの信頼と実績に結びついたそうです。
優しい気持ちに従い、その気持ちと一体になったとき、はじめて「さりげない」が実現するのです。
これがおじいさんの「依頼された仕事内容よりも、ほんの少しだけ余分の仕事をしてあげること」だったのではないでしょうか。
※「我」や「欲」を強調するのではなく、人や物を優しく思う気持ちと行動が一体となったときに生まれる行為の様子を表すのが
「さりげない」という言葉です。
(大來尚順著の「訳せない日本語」をご紹介させていただきました)